アジア旅行記 1997年6月23日 トルコ(ヒサルオニュ~オリンポス)

6月23日(月) 晴  ヒサルオニュ(Hisarönü)~オリンポス(Olympos)

朝からヒサルオニュを出発し、フェティエ(Fetiye)で乗り換え。オリンポス(Olimpos)まで行くバスが5時間で800,000TL、アンタルヤまでが4時間で700,000TLだったので、どちらに行くか迷うが、オリンポス(Olympos)に行くことにする。

バスは珍しくとろとろと走る。クーラーを入れてくれないので暑いし、リクライニングもできないバスだ。風が時々熱風のような暑さだったりして、少々グッタリする。

10:30にフェティエを出て、16時過ぎにオリンポスの入口11km地点で降ろされる。言葉はろくに通じないし、地図もないし、どこにいるのかさえよくわからない。ホテル前に降ろされたのだけど。そこでドルムシュの運転手に聞くと、オリンポスは11km先で、ドルムシュは17時に出るという。ここまで来て、オリンポスをあきらめるかどうか迷う。お金は、妻がトルコリラを少し持っているだけだ。銀行はあるのだろうか?ドルキャッシュは使えるだろうか? ちょうどトイレに行っている間にアンタルヤ行きのバスが通り過ぎた。もしトイレに行っていなかったら、そのバスに飛び乗っただろう。

待っていると、17時よりも少し前にオリンポス行のバスが来た。それに乗って、とりあえずはオリンポスを目指す。がたがた道に体が揺れる。しばらく行くと、ヒッピーみたいな人がたくさんいる木の上に部屋をつくったペンションが見えた。どうみてもド田舎だ。とても銀行などありえない。ほとんど秘境のようなところだった。それでも終点まで行く。

火の見える場所は、そこから10kmもあるという。あきらめてアンタルヤに行こうと決めるが、ドルムシェは2時間後にしか出ないらしい。仕方なくドライバーが薦める宿へ行く。朝と夕食付 2人で2,500,000TL(約17.5USD)。ありがたいことにドルを受け付けてくれた。助かった。なかなかきれいな部屋だ。

荷物を置いて、500mほど歩きビーチへと行く。リキヤの遺跡があちこちにあり、また、自然が素晴らしく、思ったよりも良いところのようだ。しばらく歩くとビーチが広がる。素晴らしい!

行く途中、ビーチから帰る大勢の観光客とすれ違った。こんな田舎にと思ったが、ビーチがなかなか良い。下は砂利だが良い感じだ。

ビーチに腰を下ろすと、イスタンブールで出会ったことのある女の子と偶然再会。美術をやっていて、ドイツとイタリアで開かれる絵のフェスティバルに行くのだそうだ。カッパドキアでしばらく働いていたことや、立体的な芸術をやっていることなどを話してくれた。あと、アフリカで乗客の3分の1が死亡するというバス事故から生還したAさんという日本人の話なども聞くことができた。

20時からの食事に合わせてホテルへと戻る。なかなか感じの良い人だった。

食後、オリンポスの火を見に行く。ドルムシェはぎゅうぎゅう詰めで発車。約1時間で到着。バスを降りて、1km以上歩く。電灯がないのでライトは必携だが忘れてきてしまった。ドイツ人の女の子が照らしてくれる灯りでやっと歩く。かなり歩いた気がした。

丘のような場所に着くと、天然ガスが噴き出ていて、あちこちで天然の火が燃えている。山が、大地が燃えているのだ。暗い中、焚火のような火が燃え上がり、不思議な雰囲気をつくっていた。

しばらくぼんやりとその場にとどまり、この幻想的な光景を楽しんだ。道を引き返そうとしすると、遠くに真っ赤な、そして大きな月が生まれてきた。こんな月は見たことがなく、その美しさに心から感動した。

車にたどり着くちょっと前に、イギリス人と思われる中年女性が倒れていた。暗くて足をくじいたらし。連れの人が助けていた。このツアーはなかなか見ごたえがあったのだが、安全対策があまりにも杜撰なように思った。

夜12時半頃に宿に戻る。

本日の支出 約19.7USD

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