アジア旅行記 1997年8月3日 レバノン(トリポリ)

旅日記

1997年8月3日(日) Tripoli  晴れ

朝からレバノン杉を見に行くか迷う。結局杉がある所までに行ったら、トリポリをゆっくり見ることができないと思ったことと、行くのにお金がかかるため、市内観光だけすることにする。大モスクやシタデル等を観るが、ガイドブックにしても、ツーリストインフォメーションでもらった地図にしてもわかりにくい。ガイドブックの方は、よくもこんな高いお金が取れるなと思い、腹が立つほどの内容だ。大モスクは見るべきところもなく、女性は肌を隠す服を借りなければ入れないのに、貸出す場所に誰もいないので妻は中に入れない。それで大モスクに入るのをやめることにした。

スークを歩く。スークはどこも同じような感じだが、牛が結構多い。牛と言っても牛肉のことだが、牛の肉の塊が、骨ごと店先に吊るしてあり迫力がある。旧市街は、ベイルートほどではないが、内戦の爪痕が生々しく残っている。

タイナルモスク(14世紀マムルーク朝時代建造のモスク)に行く。暑い国だけあって、床にはゴザが敷いてある。内部の壁には何の飾りもないが、中の入口は白と黒の石を使って飾り付けられていてきれいだ。モスクの中には、美しいシャンデリアがある。外に出たらもうひとつモスクがあったので行ってみることにする。

途中、広場でサッカーをしていたガキどもが我々に向かって石を投げてくる。本気で投げたのではないのだろうが、その一つが僕の顎にあたる。腹が立ったので怒鳴ってしまった。その石を投げたガキだけ遠くに逃げて行った。他の子どもたちは謝ってくれたので、許してあげることにする。もうひとつのモスクは新しいモスクで、特に観るべきところもなかった。

とにかく地図がないに等しいので、道がよくわからない。人に尋ね尋ね進み、シタデルにたどり着く。ここのシタデルは、12世紀の初頭に十字軍により建てられた要塞だ。その後、増築や改築を重ねながら様々な様式がミックスされて現在に至る。

しかし入場料が高い。交渉して半額にしてもらう。中はいつもの十字軍の城という感じだが、この要塞からの形式は素晴らしかった。上から見たトリポリは、思った以上に大きな都市だと感じた。

シタデルを観た後は、一度スークに戻るが、店々も閉まっていたので川沿いを歩くことにする。しかし、こんなに汚い川を見たのは生まれて初めてではないだろうか。とにかく皆が皆、ゴミを川に投げ捨てている。ひどいものだ。

海に着く前にタクシーを拾いミナに行く。こちらの方は新市街になっていてきれいなビルが多い。海沿いで降ろしてもらい、シーフードレストランに入るが、とにかく高い。シーフードはあきらめて、ケバブ屋でドネルケバブを食べる。海は波が結構ある。子どもを中心にたくさんの人達が海水浴を楽しんでいる。沖には島が3つほどあり、船が行き来している。岩にはワカメがたくさん張り付いている。しかし、ここもゴミの山だ。

帰りはセルビス(ミニバス)で帰るが、以外と近かった。ホテルに帰り、ビールを飲み、昼寝をする。夜はおなじみのバーガーを食べて今日一日が終わった。

本日の支出 約17.7USD

旅に出て70日間の1日平均の支出 約22.4USD

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