アジア旅行記 1997年8月10日 ヨルダン(アンマン~ジェラシュ)

旅日記

1997年8月10日(日) Amman   晴れ

今日はJerashに行く(ジェラシュはアンマンの北約50kmにある古代ローマ遺跡)。アブダリバスステーションからバスに乗って1時間くらい。バスは走って行くと砂漠のような乾燥地帯を通って、次第に下り坂になっていく。下の方には川が流れていて、その周りには緑が豊かにある。ハウス栽培など農業が盛んなようだ。そうこうしているうちにローマの遺跡が姿を現してくる。丘の上に並ぶ列柱のスケールはかなりのものだ。

バスを降りてビジターズセンターに行くが、工事中で閉鎖されていた。入場料を払って中に入るが、どこに行っても入場料が高い。今ジェラシュではフェスティバルが行われていて、今日がその最終日だそうだ。あちこちに音楽用の機材が置かれていた。

フォーラム(広場)から南劇場に上がる。かなり保存状態が良い。列柱通りを歩く。ずっと向こうまで一直線に延びる道に列柱が並んでいる。壮観だ。道の下は下水になっている。大聖堂や6世紀頃に建てられたビザンチンの教会を見て回る。しかし、よくもまあ、この地中海東岸あたりには、素晴らしいローマ遺跡がたくさんあるものだと思う。

ローマ帝国が滅んだ後、ヨーロッパで力を持ったゲルマン系の民族にはその高度な文明が伝わらず、この中東の地に根付いたことがよくわかる。古代ローマ文明は、中世になって初めて、イスラム圏からスペインを経由してヨーロッパに逆輸入されたもので、ある時期、この中東にこそ基盤を持っていた文明ではないかと思う。ローマ文明=ヨーロッパ文明という図式は、地中海沿岸の文明と言った方がより正しいと思う。

途中ボリビア人の家族や、平戸で英語教師をやっていたというアメリカ人に出会う。アメリカ人は日本語も少し話すことができ、良い青年だった。

遺跡観光を終え、アンマンに戻る。日差しが強いせいか、結構疲れてしまう。遅い昼食をとりホテルに戻る。先日出した写真が出来上がっていた。なかなか現像の具合が良かったので、残りのフィルムをすべて現像に出すことにする。ホテルで夜のフェスティバルを見に行くかどうか迷う。行きたかったが、疲れで夜9時頃まで眠ってしまう。

本日の支出 約27.9USD

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