アジア旅行記 1997年7月13日 トルコ(カルス~ドゥバヤズィット)     

旅日記

1997年7月13日(日) KARS ⇒ Doğubayazıt     晴/曇

朝7時のバスでIğdır(ウードゥル)まで行き、乗り換えてドゥバヤズィットへ行く。ウードゥルまでは3時間の道のりだが、ワゴン車に23人も人が乗り込んでいる。めちゃくちゃな混雑具合だ。ティナとデニスは足元に大きな荷物を置かれてとても窮屈そうだ。多少苛立っているのがわかる。

バスから見る風景は、広大な草原が広がっていて、ところどころにテントをはった村が見える。遊牧民のようだが、テントを何十も建てて牛や羊を放牧している。テレビの中でしか見たことのなかった風景が目の前に広がる。

左手にはずっと峡谷が続き、その向こうにはアルメニアの大地が広がる。つまり、国境沿いに車はひた走っているのだ。ウードゥルまでの窮屈な旅が終わり、車を乗り換える。100,000TLだと聞いていたが、200,000TLだと運転手が言う。多分ボッているのだろうが、払うしか仕方がない。

ドゥーバヤズィットまでは1時間の道のり。今度は前の車よりひとまわり小さな車に17人もの人が詰め込まれている。まったくすさまじい混雑だ。

左手に頂に雪が残るアララット山が見ながら車は進む。アララット山はクルド人の聖なる山。標高は5,137mの美しい山だ。富士山に似て本当に美しい。この山を見るために、はるばるトルコ東部にやって来たと言っても過言ではない。

11時頃、ドゥーバヤズィットの町に入る。イランの国境までほど近いところにある町だ。埃っぽい町である。バスから降りたすぐ横のホテルのORTA DOGUの呼び込みについていく。三ツ星だというのに、1人600,000TL(約4USD)だ。部屋からの眺めも、部屋もなかなかのものだ。得をした気分になる。

トラブゾンで出会ったK氏から聞いていた4ドルツアーについて尋ねてみたら、もう終了してやっていないと言う。ガイドのボスがしばらくトラブゾンに行っている隙に、小遣い稼ぎで子分ガイドが勝手に格安ツアーをやっていたようだ。ボスが帰ってきたので料金は通常料金の3,000,000TL(約20USD)だと言うのでやめる。

それでツーリストインフォメーションでツアーを探そうと行ってみると、何と同じガイド氏とボスがデスクに座っていた。早業だ。 いつの間に来たのだろうか? 値切って2,000,000TL(約13.4USD)がラストプライス。やはり高いのでやめる。タクシーを雇い、イサクパシャ宮殿へ行くことにする。

町から7kmの道を進むと宮殿があった。宮殿は山の中腹にあり、町とあたりの平原一帯が見渡せる良い場所にあった。到着後はティナとデニスと別行動をとる。思ったより小じんまりとした宮殿だった。外壁の装飾は素晴らしかったが、室内はただの部屋で、何もおいてないため、寒々しい感じがした。その上、あちこちで修復作業が進んでいる。

宮殿を見学した後、背後にあるモスクに行ってみた。今日は日曜でトルコ人のピクニック客がたくさん来ていたのだが、何とそのモスクの中で火を焚いて料理をしているのには驚いた。

最後に上の方にあるカフェから宮殿と風景を眺めるが、ここからの眺めは素晴らしかった。この宮殿は、このカフェから見る景色がベストだと思う。このカフェで随分と長い時間を過ごした。また、羊肉の炭火焼は美味しかった。

帰りは途中まで歩き、途中からドルムシェに乗って町に戻る。宮殿でもそうだったが、ここの子どもたちは観光ズレしているようで、寄って来てはバクシーシをねだってくる。バクシーシは本来“喜捨”の意味だが、子どもが観光客にねだってくるのは、単にお金をくれということだ。寄って来てはバクシーシ、バクシーシと言ってくる。観光地でよくある光景だ。

夜食に食べた焼肉が美味しかった。中華のような肉料理だった。

本日の支出 約16.7USD

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